駒苫優勝決定翌日の苫小牧へ行った!(2004.8)

3.ようやく到着

さて、ようやく苫小牧に到着。

駅には特別変わったところはないが、「優勝おめでとう」と書かれた紙は至る所に貼ってある。
まずは駅直結で行ける「長崎屋」に行ってみよう。

苫小牧には昔、ファンタジードームという屋内遊園地があった。電車一本で行ける手軽さから、高校時代に何度か遊びに行ったものだ。
そのファンタジードームが閉園した後に出来たのが長崎屋だ。10年も経って一人で出かけることになるとは思わなかった。
駅から直結の通路から長崎屋の建物が見える。ファンタジードームだったころの建物をそのまま利用しているらしい。
ジェットコースターのコースで、建物の外に一瞬出るところがあったが、レールが通っていた部分はそのまま残っており、 ウォータースライダーのようなチューブ状のものが外側につきだしている。

通路の両脇には貼り紙がびっしりと貼られている。

やったあ優勝セール!わくわく。

店内はそれほど混んではいなかった。どれどれ、とあちこち見てみたが、
「夏物売り尽くし」の下に「優勝記念セール」という紙をくっつけてあるものが多いのだ。
夏物売り尽くしは優勝しなくたってやってるんじゃないか。大人ってずるい。

隣にある丸井今井にも行ってみたけど、似たようなものだった。

なんかこう、理性を失ったような勢いでセールやってるんじゃないかと期待したんだけど、
夏物以外は「レジで5%引き」程度で、普通のバーゲンの域を出ていない。
大型店舗だからなのだろうか。小さい商店街なんかはもっと大騒ぎなのかもしれない。
駅を離れて少し歩いてみることにした。

駅前の通りも人は少なく静かだ。
ちょうど携帯に届いた道内ニュースでは
「甲子園優勝に沸く苫小牧 のぼりはためき 感謝セール」と報じているのだが・・・。
確かにのぼりは目に付くものの、「沸く」の現場にいるとは思えない閑散とした雰囲気。
私の今までの経験からいえば、駅前というのは実は中心部ではない都市が多い。
札幌だって今でこそJRタワーが出来てにぎわいを見せているが、この前までは中心部といえば大通りだった。
苫小牧はどうなんだ。苫小牧の中心部ってどこなんだ。
地図を見てこなかったことを悔やみつつ、やみくもに歩いてみたが、「優勝に沸く商店街」は見つからない。 そもそもそんなに人がいない。
時間もなくなってきた。せめて気合いの入ったおめでとう貼り紙でもないものか。

そんな中で見つけたのが

錬成会の前に貼ってあったもの。

「控え投手」っていうあたりが
「私の友達の親戚のお兄さんの同僚が、ミスチルの桜井さんに会ったことあるんだってー」
と自慢するような無理矢理感。
後で調べてみたら、この松橋君、ちゃんと試合でも投げていたらしい。
試合を見てないからよくわからないんだけど、わざわざ「控え」って言わなければ控えだって気づかなかった人もいるんじゃないだろうか。
応援したつもりが逆に「お前、控えじゃん!」と暴露する結果になってはいないのだろうかと心配になってしまう。

別の塾でも、

感動をありがとう
夢をありがとう
優勝おめでとう
駒大苫小牧

というポエムなのがあったりして、塾関係が予想外に健闘している。
セールに出す商品がない代わりに、祝福の言葉で表現しようという思いが感じられる、かもしれない。

中華料理屋の店先に貼ってあったもの。

・・・携帯のカメラでは文字がよく読めない(泣)
ところどころに「おめでとう!」「お見事!」「アッパレ」って赤字で書いてある。

大半の店は商店街の振興組合とか、新聞社から配布されたらしい「感動をありがとう!」的な同じ貼り紙を使っており、 独自の言葉で感動を表現したものは少ない。
優勝セールは夏物売り尽くしに便乗、貼り紙は配られた物を貼るだけ、では寂しいじゃないか、苫小牧!
勝手に熱くなってしまう私。沸いているのはどこなんだよー。

最後に駅前の「ダイエー」に寄った。中で「サンプラザ」とつながっている。

1階ロビーにいきなりくす玉があって驚いた。
決勝戦の時は上の階に大型ビジョンが設置され、苫小牧市民がつめかけて応援したらしい。
優勝決定後は1階で通行人と共にくす玉を割り、勝利に酔ったのだろうか。
今日はそのホールも入れないようにネットが張られ、ただの空きスペースになっていた。

ところでダイエーとかサンプラザとか、スーパーっぽい感じなのに若者が多いなあと思ったら、
ヴィレッジヴァンガードとかモンペルとか割とおしゃれな雰囲気のフロアがあってびっくり。
しかもヴィレッジヴァンガードは広くて品揃えも充実。
札幌で見たのと比べての話だから、全国規模で見たら大したことないのかもしれないけど。
雑貨やさんなんかも多くて、普通にじっくりと見てしまった。意外な所に若者のたまり場があるようだ。

帰ろうと思って駅に戻ったら不思議なポスターを発見。

苫小牧名産のホッキ貝らしきものが、苫小牧のスポーツとして有名なアイスホッケーに興じている。
しかし「HP」って何?ホームページ?ヒットポイント?
と思ったら!
HOKKI POWER」!!!
素敵です。苫小牧。

というわけで結局よくわからないままに帰ってきてしまった。
後で見たニュースによると、この日はナインが北海道に帰って来る日で、空港や駒大苫小牧高校には出迎えの人々がいっぱいだったようだ。
駅周辺にたいした活気がなかったのは、市民がみんなそっちに行っていたからなのか?

お祭り騒ぎのエアポケットに入っちゃったのか。
高校時代を思い出してノスタルジックになっただけの(あとHOKKI POWERにやられただけの)ような気がする一日だった。

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